令和6年6月17日、知多市議会は第3回定例会を開催し、空家等対策に関する様々な質問が交わされた。この日、空家の現状や対策についての詳しい議論が行われ、特に増加する空家の影響が懸念された。
特に、統計によれば全国の空き家数は900万戸に達し、過去最多を更新中である。知多市もこの流れの中で空き家率が11.3%と全国平均よりも低いものの、安閑としているわけにはいかない。市では空家等対策条例を制定し、実態調査や啓発活動、空き家バンク制度を通じて管理強化を図っているが、さらなる対策が求められる状況である。
また、知多市空家等対策協議会が設置され、専門家と市の関係者が協力し、具体的な行動を起こしていることが説明された。その中でも所有者の認識不足が課題とされ、管理が行き届かない空き家への対策が重要視されている。市はこの点において市民からの報告を反映し、必要な指導を行っている。
これに加えて、空き家バンク制度の実施が進められ、知多市は業界団体との協力を得て、地域における所有者と入居者のマッチングをサポートしている。制度開始から数件の登録がなされているが、今後の利活用が期待されている。この取り組みは空き家を貴重な住宅資源として活用する意義を持ち、地域の人々の定住促進に寄与することを目指している。
なお、空き家の維持管理については、所有者に対する啓発活動が行われており、様々な方法で市民の意識向上を図ることが継続的に求められる。特に、今後空き家が放置されることを抑制する取り組みが無視されないよう、役所は所有者に対しても丁寧なアプローチが試みられている。
最後に、法律改正により新しい対策が整備されることが期待されており、特に空家等活用促進区域を定める制度が作られることにより、より柔軟な対応が可能になる見通しである。議員らは引き続き、空き家問題の重要性を認識し、地域の安全で快適な環境づくりに寄与することを強調した。