令和5年第1回常滑市議会定例会が、3月6日午前9時30分に開始され、議事が進行した。
この会議では、会議録署名議員の指名や会期の決定、さらには例月出納検査結果報告など重要な報告が行われた。
特に注目されたのは令和5年度当初予算案に関する説明である。市長の伊藤辰矢氏は「当初予算案は骨格予算として編成され、251億を超える規模を予定している」と述べた。一般会計の予算は、前年度よりも4.1%増加し、約250億2,000万円となる見通しであり、特別会計も111億1,995万9,000円と予想されている。
また、市長は新型コロナウイルス感染症の影響を受けた市民への支援策も強調した。例えば、出産・子育て応援給付金事業の実施は、コロナ禍の影響を受けた家庭への手厚い支援を目的としており、その予算も含めて説明が行われた。
さらに、令和4年度の補正予算案についても話題になった。市民生活部長の水野善文氏は、「補正予算は15億9,550万円の追加をお願いしており、特に子育て支援策が重要なポイント」とコメントした。子育て支援の充実がどのように図られるのか、具体的な施策も後続の議論で予定されている。
さらに、条例の制定や一部改正の提案も審議された。特に常滑市公契約条例の制定は、公共事業の適正な履行や労働者の適正な労働条件を確保することを目指しており、今後の施策に関して重要な位置づけがされている。市の企画部長である関公司氏はこの点について詳細を説明し、その必要性について理解を促した。
また、消防団員の処遇改善に関する条例の一部改正も言及され、地域社会の安全確保に向けた職員定数の見直しが提案された。伊藤市長は「市民の安全を守るためには、消防部門の充実が不可欠」と力説した。
最後に、散会の宣告が行われ、議会は終了した。市の今後の道筋を示す重要な定例会となったことが伺え、引き続き市民の参加促進と情報共有に努めることが求められる。