令和4年第3回常滑市議会定例会が開会された。議事の中で多くの重要な報告が行われ、特に令和3年度決算に関する報告が注目を集めた。
市長の伊藤辰矢氏は、開会に際して挨拶を述べ、新型コロナウイルス感染症の影響と暑さによる健康被害について触れた。市内では新規感染者数が減少傾向にあるものの、感染防止策を徹底する必要があると強調した。
特に令和3年度決算に係る常滑市の健全化判断比率に関して、総務部長の庄子健氏が詳細を報告した。実質赤字比率及び連結実質赤字比率はともに健全な状況であり、将来負担比率は121.5%となっている。これらの数値は、地方公共団体の健全化基準を下回る状態であると説明した。
次に、常滑市下水道事業会計及び水道事業会計の資金不足比率が報告された。両会計ともに資金不足は見られず、経営が安定していることが確認された。建設部長の宮島基弘氏は、具体的な数字を用いて報告し、審議の進め方について議員に協力を呼びかけた。
また、モーターボート競走事業についても言及され、ボートレース事業局の久田篤史氏は、年度売上の安定性を示し、今後も持続可能な経営に向けて取り組んでいく意向を表明した。特に、令和3年度の総売上高は625億円を超え、コロナ禍にあっても安定した収入を誇ることが評価された。
さらに、病院事業の報告もあり、医療事務局長の小羽正昭氏による説明では、新型コロナウイルス感染症患者の受け入れや婦人科治療センターの設立が進行中であることが述べられた。入院患者数および外来患者数のいずれも前年より増加しており、経営改善に向けた取り組みが強調された。
この他にも、議案や報告が数多く審議されたが、全体を通して、財政の健全化や新型コロナウイルスへの対応、それに伴う市民生活の維持が主要な課題として浮き彫りになった。議会は進行中の問題にしっかりと目を向け、今後とも市民の生活向上に努める姿勢を示している。
議事は今後も続き、重要な提案や決議が求められる。この定例会は、09月28日まで続く予定である。議会がそれぞれの報告を慎重に審議し、実のある結論を出すことが期待される。