令和3年3月12日に行われた定例会では、がん患者支援や自転車利用に関する重要な問いが交わされた。
まず、がんに関連する医療用ウイッグの購入助成について、町内における医療用ウイッグ助成の見解が示された。がん患者の多くは、脱毛などの副作用が治療過程で生じるため、少しでも外見を保つための支援が求められている。これに対する考え方として、「がんに罹患された方々への支援は重要であり、助成を含めた検討を進める」との回答があった。特に愛知県内の他自治体での取り組みも参考にしており、これから実施する方向で動く意向が伺えた。具体的には、名古屋市や岐阜県などが助成事業を展開している例が挙げられ、東浦町でも同様の支援を行う可能性があることが推察される。
次に、自転車乗車用ヘルメットの着用を促進する動きも目立った。町内で過去5年間の自転車利用者の負傷者数は163名であったが、ヘルメット着用率は20.2%と十分とはいえない。交通事故において、特に高齢者や青年層の負傷率が高く、今後のヘルメット購入助成制度の導入が期待されている。町としても、交通安全を意識した教育や普及活動に力を入れる方針だ。
さらに、森岡地区の道路整備についても進捗状況が報告された。進行中の町道吉田線については、既に用地調査と物件調査を行っているものの、工事は令和3年度以降に繰り越される見通しである。現在の工事目標は令和7年度とされており、慎重に進められている様子が伺えた。
災害時の避難所となる小中学校のバリアフリー化については、障害者や高齢者への配慮が必要とされており、トイレやスロープの整備が進められている。新法令に則り、今後の整備目標が定められており、特に避難時の利用者の安全を確保することが重要視されている。
最後に須賀川流域における浸水被害防止策についても言及があり、過去の豪雨による浸水リスクを受け、適切な土砂撤去や工事の実施が求められている。住民の意見が反映されることが浸水防止には不可欠ではないかとの考えが示された。今後も地域コミュニティとの連携を図り、持続可能な治水対策が進展することに期待が寄せられる。