令和2年12月10日、阿久比町議会第4回定例会が開催された。
この会議では、福祉避難所の在り方と、農地の耕作放棄地対策が重要なテーマとして取り上げられた。
まず、新美三喜雄議員が福祉避難所の在り方について質問を行い、災害発生時における避難対応の重要性を強調した。民生部長の関真人氏は、福祉避難所の役割や防災訓練の実施状況について説明。さらに、特別養護老人ホームなどが災害時にどのように対応するかの具体例を示し、避難者の優先順位や移送方針についての詳細を述べた。
農地の耕作放棄地については、伴利郎建設経済部長が現状を説明した。町内の耕作放棄地が増加している中で、農地保全の重要性や、農業委員会との連携が必要であると発言。また、農地の貸与意思の有無や貸与不適当とされる理由についての情報も共有した。特に、道幅や水はけの問題が再生の妨げとなるとの認識が示された。
この他、役場の技術職員の必要性についても議題となった。総務部長の大久保英俊氏は、委託費の現状や人材育成の課題を挙げながら、専門性を持つ人材の採用の難しさについて解説。特に、ICT関連の職員について今後の採用戦略を考える必要があるとした。
次に、令和3年度予算編成に関する議論が行われ、町長竹内啓二氏は、経済状況とコロナ禍の影響を踏まえた厳しい財政状況を指摘した。新たな施策としての予算の取捨選択の必要性や、自主財源確保の取り組みについても触れた。
その後、通学路に関する質問があり、役場の対応に対する議論が交わされた。特にオアシス大橋を横断する際の危険性について、新たな信号設置などの対策を求める声が上がった。教育部長の中川学君は、通行ルートの見直しや安全対策についての方針を語った。
最後に、自衛隊員の募集業務についての質疑応答も行われ、個人情報保護と法令の遵守に基づいた対応について説明があった。この問題については自衛隊法施行令に基づき、町がどのように支援を行っているのかが問われた。
このように、会議では多様なテーマが議論され、特に福祉や農業、教育などの住民生活に直結する問題についての関心が高まっていることが確認された。今後の阿久比町の施策と継続的な取り組みが期待される。