令和3年3月9日、阿久比町議会が開催され、議員から重要な施策についての質問が行われた。特に注目を集めたのは、教育のデジタル化を促進する「ＧＩＧＡスクール構想」 である。
公明党の都築清子議員は、社会の情報化に対応するためにこの構想の意義を強調した。日本が世界各国に比べて情報教育の拡充が遅れている状況に対し、教育部長兼学校教育課長の中川学氏は、ＧＩＧＡスクール構想の進捗状況について説明。
「児童生徒一人一台のタブレット端末が整備され、タブレットを使用したさまざまな学びが可能になる。特に、資質・能力を確実に育成する環境が整う」と述べた。新しい環境では生徒が自らの興味に基づいて情報を収集し、分析できる能力が求められる。
次に、命を守る交通安全施策に関する質問が行われた。都築議員は、交通事故を防ぐためのヘルメット着用推進策を提案し、県が予算化すると聞き及ぶ。この施策について総務部長の大久保英俊氏は、補助金の上限や対象年齢について詳細を説明。また、町独自の施策として、7歳未満の子どもをも対象としたヘルメット購入促進策の導入を検討すべきだとの意見が出た。
さらに、令和3年度の予算編成についても言及された。町長の竹内啓二氏は、予算の総額が93億903万円であり、昨年度比で大幅に減少していることを説明した。その中で、いのちを守るまちづくりに重点を置き、様々な施策を実施する意向を示した。特に新型コロナウイルスへの対策として、消毒液や防災設備への投資が重要であるとした。
議会では、更なる行政改革の必要性についても議論され、効率的な業務運営に向けたデジタル化の取り組みが急務であるとの認識が示された。このように、阿久比町は地域課題への対応と共に、教育や交通安全などの重要問題に取り組む姿勢を示している。