阿久比町議会第3回定例会が令和4年9月1日に開会し、町長の竹内啓二氏が諸般の報告を行った。報告では、昨年から続く新型コロナウイルス感染症の影響と大雨による災害について触れ、地域住民への支援策や今後の方針を示した。
まず、町長は新型コロナウイルスのオミクロン株に関連する感染状況を説明し、愛知県で再延長された「BA.5対策強化宣言」について言及した。感染者数は延べ4,000人を超え、人口の約15%が感染する状況に、町民への感謝と協力要請を行った。
さらに、最近の自然災害、特に集中豪雨による被害についても報告した。7月に発生した豪雨により、町内で土砂崩れや冠水などの被害が生じたことを受け、初めて避難指示を発令したことが強調された。
また、ロシアによるウクライナ侵攻による原油価格の高騰も地域経済に大きな影響を与えており、町民の生活支援を目的とした「阿久比町元気応援券」の配布や水道基本料金の免除等、様々な対策が取られていると発表された。
特筆すべきは、阿久比町立阿久比スポーツ村の整備基金条例の制定が提案され、多額の寄附を受けることにより地域のスポーツ振興になおさら力を入れる意向が示された。竹内町長は、「スポーツ村が町民の笑顔あふれる場所となるよう整備を進めたい」と述べた。
また、年内には育児休業等に関する条例の一部改正も行われる。これは、育児休業の取得回数制限や、非常勤職員に対する取得要件を緩和するもので、子育て支援の強化を図っていく方針だという。
土木事業や公共施設の整備についても、新型コロナウイルスの影響を受けつつ、地域全体の安全と健康を守ることが最優先であるとの認識が共有され、会期中にさまざまな議案が検討されることとなった。これにより、町の発展と町民サービスの向上が期待される。議会は9月16日までの開催予定となっている。