令和2年11月30日、阿久比町議会が第4回臨時会を開催した。重要な議案が複数上程され、議員たちの活発な議論が行われた。
特に注目を集めたのは、議案第48号「阿久比町新型コロナウイルス感染症に関する安心まちづくり条例の制定」である。この条例の制定により、町民が安心して生活できる環境づくりを目指すことが強調された。町長の竹内啓二氏は、感染拡大防止の必要性を訴え、「町民が安心して生活できる社会を守るために本条例を制定した」と述べた。
条例の内容には、町の責務、町民の責務、事業者の責務が明記されており、いかなる差別的取扱いも禁止すると規定されている。民生部長の関真人氏は、条例制定の背景として全国的な感染拡大の状況を挙げ、「人権に配慮することが必要である」と強調した。
その後、議案第49号と第50号が続き、町議会の議員報酬と特別職職員の給与に関する条例の改正が提案された。両議案ともに厳しい経済状況を背景に、期末手当の引き下げが行われることが説明され、総務部長の大久保英俊氏が詳しくその内容を解説した。
また、議案第51号「阿久比町職員の給与に関する条例の一部改正」も同様の理由から提案された。一般職の職員も引き下げが適用されることから、担当の大久保氏は「労働環境を考慮しつつ見直している」と述べ、慎重な対応を呼びかけた。
最後に、議案第52号は、GIGAスクール構想に基づくソフトウェアの購入契約についてである。町長は、教育環境のデジタル化を進める計画を説明し、6,381万9,140円での契約が承認された。
全体を通して、議会は新型コロナウイルスの影響を受けた地域経済や教育環境の整備の必要性を認識し、町民への迅速な対応を目指していることが印象的だった。