令和4年3月7日に阿久比町議会で行われた定例会では、各議員が町の重要課題について質疑を行った。特に、都築清子議員が提起したがん患者のアピアランスケア支援が注目されている。がん治療による外見の変化に対応した補助金制度の創設が話し合われた。
都築氏は、「医療用ウイッグや乳房補整具の購入支援は、患者の心理的・経済的負担を軽減する」と述べた。これに対し、民生部長の関真人氏は、県の補助制度に準じて町でも支援を検討していることを伝えた。支援内容は、購入費を県と市町で折半し、本人が半分を負担する形となる。
さらに、都築氏は高齢者に対するスマートフォンの活用支援についても言及した。「特にデジタルデバイドを解消するために、サポーターを派遣する必要がある」と強調し、サポーター派遣に手を挙げなかった理由を質した。これに対し、総務部長の大久保英俊氏は「コロナ禍での準備不足が理由」と説明した。
また、生まれ変わる旧医・科学研究所についての質疑も行われ、教育部長の中川学氏は、体育室の利用についての期待が高まっていることを述べ、今後の見学会についてまだ予定がないことを明かした。施設の利用方法や愛称の募集についても議論され、町民の期待に応える形で運営を進めていく方針が示された。
ゼロカーボンシティの宣言についても議論があった。現在、多くの自治体が温室効果ガス削減を掲げている中、阿久比町でも積極的に取り組む必要性が問われている。今後の調査研究の進捗や早期の宣言を求める声も上がった。
加えて、エキノコックス対策における野犬の捕獲状況や確認体制も重要な課題として浮上した。住民の健康を守るため、さらなる注意喚起や捕獲作業の必要性が強調された。