令和4年12月27日、阿久比町議会第4回定例会が開催され、町長の田中清高氏が所信表明を行った。町長は、阿久比町で生まれ育った経験をもとに、地域に根ざしたまちづくりの重要性を強調した。
所信表明では昨年11月に無投票当選を果たした町長として、70周年を迎える町の伝統と未来に対する責任を述べた。町の発展に寄与した前町長等への謝意とともに、これから「夢ある新しい阿久比町」を築くために全力を尽くすと決意表明した。また、町民からの声を大切にし、未来を見据えた施策の推進を掲げた。
具体的な施策としては「教育のまちづくり」、「住み続けたい調和のとれたまちづくり」、「にぎわいと活気のあるまちづくり」、「安全で安心なまちづくり」の四つを挙げた。教育に関しては、教育動画やアクティブラーニングの推進を支援することがポイントとなり、特にICTを活用した教育環境の充実が目指されている。
また、経済的課題に直面している住民の生活支援にも言及。新型コロナウイルスの影響により、地域経済が大きな打撃を受けている中で、町民の生活が安定するよう援助を行う必要性を強調した。特に、高校生までの医療費助成拡大が急務であるとの考えを示した。
さらには、公共インフラの整備と自主財源の確保を指摘し、効率的な行政サービスの提供を進めたい意向が見られた。企業誘致を進めることで、地域経済の活性化を図る考えを示した。すべての施策において町民とスタッフの連携が不可欠であり、町政運営への積極的な参加を呼びかけた。
このように多岐にわたる施策が提案される中で、町の社会的弱者に対するインクルーシブ教育の推進や、防災と防犯の強化にも力を訴え、町の「安全・安心」づくりに向けたプログラムが整備されることが期待されている。これらの施策が実現することで、未来志向の町づくりが加速されることが望まれている。