令和2年5月14日に行われた甲斐市議会第2回臨時会では、重要な議案が審議された。
中心議題は、(仮称)甲斐市フラワーパーク&ミュージアム整備運営事業の賛否を問う住民投票条例の制定についてである。この条例案の直接請求には、7,469人の有効署名が集まるなど、市民の関心が高いことが伺える。
市長の保坂武氏は条例案について、市民の関心を契機に多くのご意見をいただくことの意義を強調した。しかし、同市長は住民投票の実施が市政の正常な運営を疑問視されるような形に捉えられるのは望ましくないとも述べた。
また、住民投票に関する意見陳述が行われる中、条例制定請求代表者の木村富貴子氏は、自然環境を守り、地域住民の声を還元することの重要性を訴えた。木村氏は特に緑化センターの役割や価値を強調。
条例の賛否に関する討論では、議員から様々な意見が上がった。賛成派の議員は市民の声を直接反映させる機会を与える住民投票の意義を、反対派はこの条例が議会制民主主義を揺るがすものであると指摘した。
討論を受け、議会での採決が行われたが、結果的に議案第39号は否決された。その後の議事では、甲斐市議会の議員報酬に関する条例の一部改正が可決されるなど、臨時会は多くの意義ある議事を重ねた。
今回の結果は、今後の地域における市民の声の反映の仕方や、議会と市民の関係性に影響を与えることが予想される。市民が求めた住民投票は実現しなかったが、市からは市民に寄り添った更なる情報発信や説明の機会が求められる。