令和元年6月18日に開催された甲斐市議会の定例会では、龍王源水の安全性と販売状況、県道甲府南アルプス線の移管に関する重要な議題が扱われた。
最初に、龍王源水の安全性について説明があった。市長の保坂武氏は、源水が河川の近くから取水されていることから、その品質は厳密な水質検査によって保証されていると述べた。具体的には、株式会社山梨県環境科学検査センターによる水質検査を経て、法律に基づき120℃で加熱殺菌が行われることが説明され、今後も農薬の影響を懸念する声に対して定期的な検査を継続していく姿勢が強調された。今回、金丸寛議員から提起された農薬の影響に関する懸念に対しても、市は定期的な水質検査を行い、周囲の農業活動との調和について注意を払っているとの回答があった。
次に、龍王源水の販売状況についての報告では、平成30年度における販売本数が約3万5千本に達し、前年に比べて増加したことが確認された。販売の内訳には、市内の公共事業やバスケットボールチームへの供給などが含まれ、輸出の状況については台湾での市場参入は困難であり、今後の展望については慎重に分析しながら対応を考えているとした。また、海津小学校での自動販売機での販売も行っているが、庁舎の自動販売機については契約上の問題で、次回の入札時に商品提供を考える旨が述べられた。
さらに、県道甲府南アルプス線の移管に関連する質問では、補修工事の条件や地域住民の交通安全への意見を重視する旨が強調された。市長の保坂氏は、地域住民からの意見を集約し、県と協議を進めていく方針を示した。また、移管後の道路の安全性を確保するため、歩道の設置や渋滞解消策を求める姿勢が必要であることを強調し、市民監視の重要性が再確認された。
さらには、甲斐市の水道事業全般に関する収益的な状況も取り上げられ、令和30年度の龍王源水の販売による収益が黒字であることから、今後の水道経営や公共事業の健全性が維持されることが期待される。