令和５年甲斐市議会第１回定例会において、予算案や市の方針について議論が交わされ、特に市民の福祉や地域経済の発展に向けた努力が強調された。この定例会では、令和５年度甲斐市一般会計予算や特別会計予算が提案され、各議員からの活発な質問が行われた。
最初に、市長の保坂武氏は、「令和５年度の予算は297億8,800万円を計上し、市民生活の安定と地域経済の活性化を目指す」と述べた。
市長によると、一般会計予算には、特に高齢者や子育て世代に向けた施策が大きく反映されているという。「コロナ感染症の影響を乗り越えるためには、地域のつながりを強化する必要がある」と強調し、住民同士の支え合いの重要性を訴えた。
また、教育問題についても言及し、学校教育支援員や長寿命化計画の導入により、今後も教育現場の支援を進めていく方針が示された。特に、いじめの防止や不登校対策に向けた具体的な取組が計画されているとのこと。
続いて、議員からは、ルネサスエレクトロニクスの再稼働についての進捗が質問され、保坂市長は「工場の立地法に基づく手続きは完了し、今後の工事については県との連携を進めている」と述べた。これは地域の経済振興に寄与する重要な事業として注目されている。
他にも、選挙率の低下や若者の政治参加を促す施策についての質問があり、投票所の設置や市民への情報発信が提案された。特に、選挙割りなどの新しい取り組みを通じて、若い世代の投票への関心を高める必要性が感じられた。
全体として、定例会では市民の安心・安全な暮らしを守るための予算案が慎重に審議され、地域経済活性化に向けた具体的な施策が考案されている様子が伺われた。今後、甲斐市として、様々な課題に取り組む姿勢が期待される。