令和3年第2回北杜市議会定例会が、6月24日に開催された。この会議では、税条例や補正予算、高齢者医療費の負担についてなど、さまざまな議題が議論された。
注目されたのは、北杜市税条例の改正、および高齢者の医療費負担に関する請願の審議である。まず、北杜市税条例の一部改正について、議案第35号が提出され、討論の結果、全会一致で可決された。これは、扶養親族の範囲を広げるもので、市民税の非課税枠を充実させる内容となっている。
次に、特に市民からの関心が高かったのが、「高齢者の医療費負担を増やさないで」という請願の審議である。請願者は、高齢者の医療費負担の増加を懸念し、国政に対してこの思いを届けることを求めていた。提案者は、医療費負担の上昇は生活に直結する問題であることを訴えた。一方で、議員の中には「高齢者の負担だけでなく、現役世代の状況にも配慮すべきである」との意見が多く出た。
この討論の結果、請願は不採択となり、理由としては「現役世代の医療負担に警鐘を鳴らす声がある中、高齢者だけの負担軽減は難しい」との意見が強調された。また、討論では、「医療費負担の増加に対し、国に対する負担の見直しを求めていくべきである」という意見もあった。
他にも、令和3年度の一般会計補正予算として、低所得の子育て世帯への生活支援特別給付金の支給が決定したことが報告された。これにより、合計で283億7276万円の予算が計上されることとなった。
最後に、議会の閉会を迎え、議長は「新型コロナウイルス感染症対策は今後も重要な課題である」と強調し、議員および市職員に感謝の意を示した。市民の生活を守るため、今後の施策に注目すると共に、議会の機能を高める努力が必要とされる。