令和3年第1回北杜市議会定例会が、3月23日に開会し、さまざまな議題が取り上げられた。特に、介護保険に関連する議案が大きな焦点となった。
議案第12号では、北杜市介護保険条例の一部改正が提案され、保険料の引き上げが中心テーマとなった。これは2021年度からの3年間、65歳以上の第1号被保険者の保険料が月額300円引き上げられ、4,600円となることを意味している。この改正について、複数の議員が市民生活への影響を懸念し、討論が行われた。
その中で、志村清議員は「新型コロナウイルスの影響で多くの市民が経済的に困窮している状況下での引き上げには反対する」と述べた。これに対して進藤正文議員は、本市の介護保険制度が持続可能であるためには、必要な改正であると賛成の意を表した。結果として、議案第12号は可決された。
続いて議案第13号から15号においても、介護保険に関連する内容が審議された。特に議案第13号では、指定居宅介護支援事業者に関する基準の改正が議論され、こちらは全員異議なく可決された。議案第14号と15号についても同様の結果となった。
対照的に、請願第2号「75歳以上の医療費窓口負担2割化撤回を求める意見書」は、多くの反対意見が寄せられ、最終的に否決された。これについて、清水敏行議員は「高齢者の医療負担を増加させることは市民の権利を損なうものであり、再考すべきである」と強調したが、賛成意見も多く見られた。
さらに、予算案に関する議案第19号が扱われ、令和3年度一般会計予算も審議された。この予算は、前年対比での歳入及び歳出総額の減少が見込まれている中で、新型コロナウイルス感染症に対する対策が含まれている。討論では、各議員から生活支援の声が上がり、採決の結果、多くの賛成で可決される流れとなった。