令和2年第4回北杜市議会定例会が開かれ、市長の上村英司氏が新たな市政方針を明らかにした。
市長は、市政運営の基本姿勢として「市民の皆さまにしっかりと寄り添う」との姿勢を表明。この精神に根ざして、経済や市民生活への必要な施策を進めることを強調した。特に、高校3年生までの医療費無料化や小中学校の給食費無償化に向けた計画について期待の声が寄せられている。
新型コロナウイルス感染症対策としては、「支えあい北杜!心がつながる応援プロジェクト」の第4弾が発表された。このプロジェクトには生活支援や経済再生を目的とした施策が含まれ、特に市内観光事業者や中小企業の支援強化が図られる。
しかし、議員からは「個々の事業者への支援制度創設」の要望もなされている。市長は、事業者のニーズ把握に努め、個別の支援策についても検討する姿勢を示した。
教育分野では、子ども数を10年で2倍にする施策を進めると同時に、小中学校の適正規模等の検討を重視している。小中一貫教育も今後の選択肢として検討され、市民との協議を通じて進められることが期待されている。
交通政策に関しては、デマンドバスの運行が行われているが、利用状況には地域差が見られ、さらなる利用促進が求められている。この点について市長は、地域との連携を強めつつ、課題を解決する方針を示した。
太陽光発電条例の見直しについて、市長は森林保全や廃棄手続きの明確化に取り組むとし、地域住民と調和した形での条例改定を目指す。さらに、上下水道事業の財政状況については、コストを透明にしながら改革を進める意向を表明した。
最後に、市長は係争中の事件について、対応を透明にし、市民との信頼関係を築く必要性を強調した。これにより、未来に向けた市の活動全体が、市民に対して響くことが期待される。各議員からは、市政方針の具体策や進捗に対する質問が繰り返され、市民の期待を踏まえた答えを求める場面が多く見られた。