令和3年第1回北杜市議会定例会が開会され、上村英司市長が市政運営と新年度予算案について説明した。
市長は新型コロナウイルスの状況として、国内での感染者数が減少傾向にあるとしながらも、終息の見通しには不安が残ると述べた。特に、ワクチン接種に向けた準備を急ぐことが必要であり、安心して接種を受けられる環境を整えることが重要であると強調した。
本定例会では、令和3年度の予算案を含む31件の案件が提出され、特に一般会計予算は283億円規模となる見込み。補正予算案では、新型コロナウイルス対策としての支援策が盛り込まれており、市民の経済的負担を軽減する狙いがある。
議案の中でも、子ども医療費助成金支給条例の改正や、障がい者施策推進協議会の設置に関する条例など、子育て支援や福祉政策が注目される。また、議案第31号では、国民健康保険条例の改正が提案され、新型コロナウイルスの定義を法令に基づいて見直すことが求められている。
上村市長は、これらの施策をもとに「北杜新時代・幸せ実感・チャレンジ北杜」を進める考えを示し、市民との協働による市政運営を目指す姿勢を強調した。具体的には地域創生や教育・子育て支援における新たな計画の策定が進行中で、柔軟な発想による制度の見直しが進められることが期待されている。
また、市民の声を重視した議会運営が求められる中、すでに提出された請願に対しても市議会で審議されることとなり、特に医療費窓口負担に関する請願が重要なテーマとして取り上げられている。市民の生活状況や福祉の向上を図るため、市は今後も市民との対話を大切にしていく方針を示した。