令和2年3月16日、北杜市議会において、来年度予算や市職員の職場環境、文化財の保存などに関する多くの議論が交わされた。
まず、令和2年度の予算編成に関し、渡辺英子市長は、「市民の生活を守るために重要な施策に尽力してきた。」と述べた。市長は、予算編成において地域の実情に即した行政運営が求められ、特に自立した財源確保が必要であるとした。全体の歳入について触れ、「昨年、ふるさと納税の寄付が前年の7倍以上となり、おおよそ9000万円を超えた。」と強調した。これにより、さらなる自主財源の確保を目指す考えを示した。
次に、市職員の職場環境についても言及があった。新設される人事課は、「職場環境の改善に重要な役割を果たす。」とのことで、職員が安心して業務に専念できるよう、人材配置や研修などの徹底した取り組みが期待されている。長時間勤務の是正や、休暇取得の促進が進められており、職員のメンタルヘルスへの配慮も重視されているとのこと。
文化財の保存に関して、教育長は市内に約201件の文化財があることを説明し、「市民の文化財への意識を高めるため、補助金を活用して保護事業を進めている。」と説明した。特に台ヶ原宿が地域の活性化に寄与していることを挙げ、今後も地域の声を反映し、文化財の保護を進めていく姿勢を示した。
大平ファームの太陽光発電事業については、関係する地権者の全員の同意が得られていない中で、環境影響評価を実施する必要があることが示唆された。市としては、事業者に対して適切な指導を行い、地権者間の合意形成が求められるとの見解が示された。
長坂駅に関しては、バリアフリー化と特急停車に向けた要望が続けられており、地域住民の期待に応えるため、引き続き市からの強い要望が必要であるとの指摘があった。市長は、今後も地域と連携し、効果的な運動を推進する考えを強調した。このような一連の質疑応答が、北杜市の今後に大きく影響を与えることになる等、議会の重要な役割が再認識された。
さらに、新型コロナウイルス関連肺炎については、市長を筆頭に市民の安全を最優先に考えられる施策に取り組むことが確認され、各担当者が様々な意見を集い、迅速な情報発信が必要であるとの合意が形成された。
令和の時代における北杜市のさらなる発展に期待が寄せられた。