令和3年6月8日、北杜市議会で第2回定例会が開会した。議長の加藤紀雄氏が、市民の健康と安全を最優先に取り組む姿勢を強調した。
市長の上村英司氏による冒頭の挨拶では、新型コロナウイルス対策、特にワクチン接種について言及した。市内の受け付けは約75%の進捗を見せていると報告され、市職員の努力が評価されている。
また、会期は6月8日から6月24日までの17日間に決定。提出議案は報告6件、承認2件、議案5件、同意5件が確認された。また、令和2年度に関する各種報告、議案が次々と上程され、議論を展開した。
報告第1号の令和2年度一般会計継続費繰越計算書では、災害復旧事業の実施状況が述べられた。市道長坂富岡・高根下黒澤10号線の復旧工事が完了し、経費の繰越が報告された。
多くの議案では、新型コロナウイルス対策としての補正予算も含まれ、特に低所得者支援のための施策が強調されている。上村市長は「消費の拡大や地域経済の底上げが急務」と述べ、具体的な施策について説明した。
さらに、北杜市で事業者支援として最大30%のポイント還元キャンペーンが実施されることも決定した。これは、市内の中小企業を支援するためのもので、キャッシュレス決済利用者に焦点をあてている。
市長の発言の中で、教育や子育てに関する取り組みが際立つ。「子ども医療費助成金の支給対象者の拡大を進める」と上村市長は強調し、若い世代や家族を対象とした福祉施策への期待が寄せられている。そして、具体的な実施内容が次第に明らかになりつつある。
最後に、請願第3号「高齢者の医療費負担を増やさないで」を議題とし、清水進議員が趣旨説明を行った。高齢化が進む中で、医療費負担の増加が高齢者に与える影響について指摘され、国に対する意見書提出を求める内容が求められた。