令和6年第2回北杜市議会の会議が6月25日に開かれ、上村英司市長が市政運営の評価や施策に対する考えを述べた。この会議では、多くの議員から質問が寄せられ、市長はその都度答弁を行う形となった。
初めに、市長は自身の市政運営の評価を説明した。特に「北杜新時代・幸せ実感・チャレンジ北杜」の方針の下、様々な施策を講じてきたと述べた。具体的には、コロナ禍での市民や事業者支援、子育て支援金の創設や医療費無償化などの取り組みについて言及した。
しかしながら、議会からは市政運営の厳しさについての指摘が相次ぎ、特に件名に挙げられた「こどもランド・こどもパーク」の件では、迅速な対応の欠如や市民との信頼関係が構築されていないとの声も聞かれた。一方、市長は市民の意見をしっかりと聞いて施策を進めることが重要であると繰り返し強調しており、現状の対応について反省の意も示した。
また、現在の本庁舎建設に関する説明では、移転場所の選定や新庁舎の設計についての議論も行われ、慎重に進める必要性が強調された。その中で、委員会での意見集約や市民への説明の重要性が指摘され、今後の進め方や計画の明確化が求められた。
教育については、甲陵高等学校の整備に関する課題が挙げられ、教育長は本市の教育方針や児童生徒の悩み事相談について取り組みを述べた。特に、多様化する児童生徒のニーズに対する柔軟な対応が求められる声が上がった。
また、行政区を巡る問題についても言及され、加入促進のための冊子作りが進められていることが説明され、より多くの市民に情報を提供することの重要性が強調された。市長は今後、行政区の役割を市民に還元し、加入促進に向けた取り組みを進める意向を示した。
この日の議論から、市民サービス向上に向けた多くの課題が存在していることが浮き彫りとなり、その解決には市長のリーダーシップが求められていることが再確認された。今後の市政運営が、市民との信頼関係の構築に重点を置いたものとなることが期待される。