令和5年5月16日に開催された天童市議会臨時会では、諸議題が審議された。
特に注目を集めたのは、交通事故における損害賠償の決定に関する専決処分の報告と、天童最上川温泉の権利取得に関する議案である。
この臨時会では、村山俊雄議長が開会の挨拶を行い、全議員が出席していることを告げた。議題の1つである会期の決定について、鈴木照一議会運営委員長から会議運営についての報告があり、本日の会期は1日のみとすることが決定された。
次に、交通事故に係る損害賠償の額についての専決処分に関し、山本信治市長が事故の概要を説明した。この事故は昨年5月に発生し、救急車が交差点で衝突する事態となった。市長は、交渉必至の状況にあり、相手方との示談が成立したことを報告し、地方自治法に基づく専決処分に関しての理解を求めた。
その後、特に議論を呼んだのが天童最上川温泉の権利取得に関する議案である。この議案では、新たに掘削した温泉井から得られる温泉に関する権利を取得するためのものである。市長は、この温泉が既存源泉の代替として利用可能であると評価しているが、源泉の湧出量について十分でない側面があることも指摘された。
質疑応答では、笹原隆義議員が現在の源泉が将来的に持続可能かどうか懸念を示した。結城市民部長は、揚湯量が減少する可能性があることを認めつつ、他の源泉を活用することで一定の供給は維持できると述べた。
さらに、鈴木照一議員からの質問では、契約上の条件が十分でないのではないかとの指摘があった。部長は、当初の条件が希望的観測に基づいたものであったとし、今後は具体的な数値に基いた設定を検討することを明言した。
討論の時間は設けられなかったが、議案については異議なしの承認を得て可決された。会議は順調に進行し、すべての議題が終了したことを受け、村山俊雄議長は閉会を宣言した。