令和6年3月4日に行われた村山市の定例会では、様々な市政に関する一般質問が取り上げられた。特に空き家問題、蔵屋敷の活用及び公営住宅の防災対策に注目が集まった。
田中正信議員は、空き家の防止について質問し、空き家が治安や景観に与える影響を指摘した。議員は、空き家を減少させるために住民主体の「美しい村山市をつくる実行組合」の設立を提案。この組合では、空き家管理のための支援や見学会、地域住民同士のネットワークを促進することが可能だとした。市長はこの提案について肯定的に捉え、「組合の設立については前向きに検討する」と述べた。さらに、空き家を巡る現状分析と行政の意見も求められた。
次に、吉田創議員は「志布市政3期目折り返しにあたる今後の展望」について言及した。2024年には市制施行70周年が控えており、これに備えた施策の重要性が強調された。特に、村山市子育てスマイルプロジェクトが地域に与える影響や今後の取組みについて、市長は「子どもを持つ親への支援を分厚くしていく」と回答した。これにより、出生数増加を目指す姿勢を示した。
また、阿部正任議員は冬季の除雪体制の持続可能性について質問し、除雪作業にかかる人件費やオペレーターの確保の現状を確認した。建設課では除雪作業の出動回数が少なく、各ブロックでの除雪実績は予算の執行率が2割から3割であったとされ、非常に厳しい状況であることが見えた。市長は「除雪は重要な施策であり、今後も先手を打ってオペレーターの確保を進める考えだ」と答えた。
さらに、未来の地域計画における農業に関する議論も行われ、農地の集約化や安定供給に向けた施策が求められた。吉田議員は、開発計画と農業振興の整合性を図る重要性に言及し、今後の政策展開について市が考慮すべきことが多いと強調した。
全体として、この定例会では、村山市が抱える課題とその対策について幅広く議論され、今後の市政運営における市民参加の重要性が再確認された。市としては、持続可能な地域社会の実現に向け、積極的な施策を展開していくことが期待されている。