令和6年6月6日、天童市議会の定例会が開催され、様々な市政に対する一般質問が行われた。
これまでの質問の中で、消防体制への関心が高まっていることが目立った。特に、「滝口茂之議員」は地域の消防団員の活躍を讃えつつ、その報酬について再考を求めた。近年、県内で発生した大規模な火災を受け、消防団員には適切な報酬が支払われるべきと強調した。また、消防団員の確保についても問題提起があり、高齢化や人口減少に伴い、団員の不足が懸念されている現状に市としてどのように対応しているのかを質した。
市長の「山本信治市長」は、消防団員の報酬については国の基準を参考に見直しを進め、今年度には年間報酬額を36,500円に引き上げたと報告した。また、出動報酬についても他市町村の取り組みを参考にしつつ、引き上げを検討する意向を示した。団員確保のための取り組みとして、各地域の消防団の勧誘活動を紹介したが、実質的な数値の減少が続いていることへの懸念も口にした。
市職員に関連する議題でも、滝口議員は民間企業における人手不足の影響を引き合いに出し、職員採用の難しさや若手職員の離職率の上昇について具体的に質問を続けた。特に最近、30代以下の若手職員の離職が増えているとの報道もあり、若手職員の定着に向けた施策をどう進めていくかが課題となっている。
市長は、採用試験や職員の待遇改善について積極的な取り組みを述べるとともに、動きの鈍い現状にも触れ、職場環境の改善や育成プログラムの充実が急務であるとの認識を示した。
質問の中では、モンテディオ山形の新スタジアム建設に向けた進捗状況も報じられ、地域間での協力や利害関係の調整が進められていることが話題に上った。経済波及効果の試算や周辺環境への影響など、地域を巻き込んだ大規模なプロジェクトであるため、今後の市の方針が注目される。地域住民が新たな利害関係の形成に参加し、各種の需給バランスを踏まえた質の高い施策が求められている。
また、議会では社会問題として取り上げられることの多い空き家問題について、各市町村がそれぞれの特徴を生かしながら対応している様子も伺えた。議員からは、空き家に対する新たな政策として、市全体の戦略が期待される。