天童市は、令和5年12月8日の定例会で介護保険第9期計画および学校給食の無償化についての議論を行った。
介護保険制度について、伊藤和子議員が提起したのは、地域包括支援センターの役割とその充実である。より多くの高齢者が介護サービスを利用できるよう、整備を進める必要性が強調された。市長は、現在の施設整備に加え、介護人材の確保についても取り組んでいると答弁し、今後の施策として、地域におけるケア体制の充実を図る方針を示した。また、介護費準備基金の残高を活用し、サービス提供の拡充を図る考えも明らかにされた。
次に、学校給食の無償化については、伊藤議員が全国で473の自治体が給食無償化へと進む中、天童市でも同様の取り組みを進めるよう求めた。市長は、保護者の経済負担を軽減するために食材費の補助を行なっているが、給食費全体の無償化には多額の予算が必要であり、現状では未実施と回答した。食材費の値上がりに対しても補助を行うと述べ、今後も保護者の負担軽減に向けた検討を続けることを約束した。
また、災害時の通報アプリ導入や公共物の破損、故障の通報アプリについても議論が行われた。狩野佳和議員が提案した災害時の通報アプリに対し、市は既存の防災アプリの活用を提案し、市民からの災害情報を収集する体制を整備していると発言した。公共物の報告機能についても、LINEを通じて市民の通報を受け付ける仕組みの検討を進めているとした。
これらの議論により、天童市が高齢者福祉や子どもたちの給食環境の改善に向けた積極的な姿勢を見せていることが浮き彫りになった。