令和3年6月定例会が開催され、主に農作物被害や児童館のあり方、ワクチン接種、環境基本計画、買物弱者への支援、交差点の安全確保、マイナンバーカードの利活用について議論された。
農作物被害に関して、石垣昭一議員が、遅霜による果樹の甚大な被害を指摘した。特に、サクランボの収量が昨年の3分の1まで落ち込む見込で、農家への支援策が強く求められた。水戸市長は、被害状況の把握や農家の指導、県との協力による支援策の検討を進める考えを表明した。
続いて、寺津児童館に関する質問があり、地域の子育て支援や保育需要に応じた児童館の機能のあり方が論じられた。山本市長は、児童館の認定こども園への移行を進める必要があると強調した。
新型コロナウイルスワクチン接種についての議論も行われた。市は接種状況の報告を行い、65歳以上の接種者が約33.5%に達していると明かした。今田健康福祉部長は、予約システムの改善策について説明し、特に高齢者への配慮が求められていることを訴えた。また、鈴木照一議員から、今後のデジタル化における高齢者の支援体制についての提案があった。
さらに、第三次天童市環境基本計画が説明され、温暖化対策としての再生可能エネルギーの推進やゼロカーボンシティを目指す取組みが議論された。市長は、環境意識の向上に向けた市民との協力を強化すると述べた。
次に、買物弱者への支援について、古澤義弘議員が地域の移動販売の重要性を訴え、これに対する民間事業者の補助の必要性が議論された。福祉部長は、現在の様々な支援事業の効果を認識していると述べ、今後の改善策を模索する方針を示した。
また、交差点の安全確保に関する事項では、南小畑地内における交通量の増加に伴い、信号や横断歩道の設置要望があることが報告された。市関係者は、安全対策として横断指導線を設置したことを述べたが、さらなる安全強化が求められていることが伝えられた。
最後に、マイナンバーカードの利活用が挙げられ、より一層の普及とともに、住民サービス向上に期待が寄せられている。
今後の施策としては、農業、教育、環境、交通、安全面など多方面にわたっての取り組みが市の未来を左右する重要な要素であると、関係者が認識していることが確認された。