令和5年9月定例会では、市政に対する一般質問が行われた。
最初に佐藤孝一議員がエネルギー価格の高騰がもたらす本市の財政及び家計への影響を取り上げた。この議題は最近の国際情勢と円安による影響が背景にあり、特に電気料金とガソリン価格の急騰が市民や企業に及ぼす影響が懸念される。佐藤議員は「この高騰が長期間続くことで、家庭や企業に大きな影響が予想される」と指摘した。これに対し、山本信治市長は、「予算不足が生じないよう最善の対策を講じているが、今後の影響には十分に注意したい」と述べた。
続いて、労働賃金の引き上げや資材価格の上昇が公共施設の建設や管理に影響を及ぼすとの指摘があった。佐藤議員は「今年度は、例年より1割から2割高くつく可能性がある」と懸念を表し、市の早急な対応を求めた。市長も「必要な場合は補正予算を組んで適切に対処する」と答えた。
さらに、本市では9月からプレミアム付商品券の取り扱いが開始される。この施策は家計の負担軽減および消費刺激を目指したもので、佐藤議員は「全世帯に支援が届く施策が必要」とし、その周知徹底を求めた。
次に、武田正二議員から観光誘客の効果に関する質問があり、将棋のまち天童の魅力を活かした取り組みが提案された。市長は「将棋のモニュメント設置など、観光資源を最大限に活用したい」と強調し、観光に向けた取り組みの強化を表明した。
また、将棋資料館の雨漏り問題に関して、武田議員はその早急な対処を訴え、地元訪問客に失礼とならないよう改善を求めた。市長は「調査と改修を急ぎ、早急な対応を図りたい」との意向を示した。
最終的に、松田光也議員は、都市部における大雨によるアンダーパス冠水事故や高野辺地域の水害対策について意見を述べ、排水ポンプ車の迅速な対応策の必要性を訴えた。市はこれらの問題についても注意深く対応を進めていく考えを示した。
全体として、市議会からはさまざまな視点からの質問があり、行政が市民の安心・安全を守るための施策を早急に進める重要性が再認識された。