令和3年9月定例会の中で、通学路の安全確保や災害への備え、ケアラーへの支援、空き家の管理、及び公園や街路樹の維持管理について議論が深められた。
初めに、通学路の安全については、近年発生した痛ましい事故を受け、議員から強い危機感が示された。特に、千葉県の八街市での児童を巻き込む事故を引き合いに出し、「市内でも危険箇所が放置されているのではないか」との懸念が表明された。佐藤議員は、「通学路では特に危険な箇所の把握が重要」「見落としがないようにしっかりと点検を行うべき」と述べた。
次に、災害への備えについても言及され、昨年の豪雨災害を踏まえた避難所の運営体制が話し合われた。議員からは「地域の避難所の運営マニュアルを見直し、よりスムーズな運営ができるようにする必要がある」との意見が出た。また、避難所の開設に迅速に対応するための体制づくりが求められた。
ケアラーへ向けた支援については、実態把握の重要性が強調された。ケアラーは、介護や看護を無償で行っている人たちであり、精神的・肉体的な負担も大きい。市の健康福祉部長は、「ケアラーの支援策については、包括支援センターや相談窓口の設置などで取り組んでいるが、さらなる調査・支援が必要」との見解を示した。
空き家問題についても議論がなされ、伊藤議員は「空き家が増加している現状を受けて、適正管理の促進が急務」と訴えた。市では、適正に管理されていない空き家に対する指導を行っているものの、所有者不明の空き家の増加が問題視されている。
最後に、公園や街路樹の維持管理については、市民との協働を重視した取組みが継続されているが、「手が足りない場所については、市が直接行う体制を整えるべき」との意見もあり、地域での美化活動を促す施策が求められた。今後は、公共施設の維持管理についても見直しが必要であると感じられた議論となった。