令和4年6月6日、塩谷町議会定例会では、農業や教育に関する重要な議題が取り上げられた。特に注目を集めたのは、農業分野でのスマート農業の推進や、みどりの食料システム戦略についてである。
和氣勝英議員は、スマート農業の推進に向けた補助金制度の具体的な内容を問い、町長は今年度からスマート農業推進事業費補助金を創設し、農業用ドローンや自動操縦システムなどへの購入補助を実施することを説明した。特に、高齢化が進む土壌管理や作業の効率化が求められている中、この取組がもたらす効果に期待が寄せられている。
また、議会では「みどりの食料システム戦略」に基づく有機農業の推進も議題となった。町長は、有機農産物を生産するための「自然と共生する農業づくり協議会」を設立し、地元の生産者と連携して、有機農業の拡大に力を入れる意向を示した。この取組は、地元の豊富な資源を活用して地産地消を促進し、持続可能な農業モデルの構築を目的としている。さらに、小学校での有機米提供が実施され好評を得たことも報告された。
直売所の改修計画に関しては、湧水の郷しおや直売所が10周年を迎え、設置にあたる地元JAとの協議を進めていく方針が示された。町内の直売所が地域の農業の活性化に寄与していることを明記し、地域住民のニーズを反映したリニューアルの必要性が強調された。
この他、NIE（教育に新聞を）の導入についても議論され、教育長は子供たちが地域社会の一員として育つことが重要であるとこれを支える取り組みに意欲を示した。特に、新聞を読み取る力を育むことが今後の教育課題であるとされ、町としてもその実現に向けた支援を行っていく考えが表明された。
議会の中で取り上げられた議題は、地域の発展や教育環境の向上に向けた強い意志を示し、塩谷町がこれからも持続可能な発展を遂げていくことが期待される。