令和3年第3回塩谷町議会定例会が開催され、主要な議題として「指定廃棄物最終処分場の白紙撤回」と「農産物のセシウム検査」が取り上げられた。
高橋好雄議員は、町の指定廃棄物最終処分場について、国への抗議が求められると強調した。特に、候補地選定の経過や現在の方針が町民の理解を得ていないことを指摘し、「国との交渉を強化すべき」と求めた。議員は、過去の選挙公約についても触れ、「指定廃棄物の問題は、国や県と連携して解決策を見出す必要がある」と述べた。
町長の見形和久氏は、詳細調査候補地の問題が発生してから7年が経過したこと、市民の反対運動が大きな力を持ったという経過を踏まえ、「民意に基づいた方向性が必要である」と述べた。また、県の交換所での処分方針にも触れ、町民の意見を反映させる重要性を強調した。加えて、放射性物質に関する検査の進捗についても報告された。
指定廃棄物の問題は、全国的に課題となっており、高橋議員が意識するように、地域に根ざした解決策が求められている。一方で、町内の農産物や山菜の放射性セシウム検査について、出荷が制限されている品目があること、農産物については安全性が確認されているが、依然として懸念が残ると説明された。
議論の中で、報道が示すように、国の次なる方針や具体的な行動が何か明確ではない現状も浮かび上がる。町民にとって、この問題への関心は高く、今後も議会での監視が続けられる見込みである。
最後に、町長は、農産物の出荷制限に関する情報周知の重要性を認め、今後は町民に定期的に状況を通知する体制を強化する意向を示した。