令和5年7月5日に開催された第4回塩谷町議会臨時会では、新庁舎建設や新庁舎第2期敷地造成工事の工事変更について審議が行われた。その中で、特に物価の高騰が影響を及ぼすとされる工事変更請負契約に焦点が当てられた。
まず、議案第1号において、塩谷町新庁舎建設工事に係る工事変更請負契約の締結が提案された。町長の見形和久氏は、工事の内容変更が必要不可欠であると強調した。特に、木材の準不燃処理や電気設備、ネットワーク設備の範囲の増加、吸音施工の施策についての詳細な説明を行った。
見形町長は「物価高騰の影響で、事務手続きが期日を超える見込み」とし、「新庁舎へ町産材をより多く利用した、ぬくもりのある庁舎整備を実現するために議会の承認を求めたい」と述べた。「これにより、執務環境や来庁者へのおもてなし環境の向上を図る」との意向も示した。特に、現場からは追加費用として約4億3,780万円の増額が見込まれ、これについての質疑も起こった。
議案第2号についても同様に、敷地造成工事に係る変更請負契約が審議された。この工事では降雨による影響が懸念され、調整池の機能を確保するための工事が求められている。庁舎建設準備室長の軽部健一氏は、事態を早急に改善する必要性を訴え、「大規模な降雨が続くことを踏まえ、必要な対策を施していく」と表明した。
この2つの重要な議案は、全議員の賛成により可決された。また、地域医療やゼロカーボンシティの推進といった他の課題も議論の場に上がっており、町の多様な課題の解決に向けての取り組みが求められている。
塩谷町では、新庁舎問題を解決しつつ、地域の医療体制の確保や環境問題にも真摯に向き合い、地域住民に対する情報提供や理解促進に努める必要がありそうだ。