令和3年12月定例会では、塩谷町の現状と今後の課題に関する質疑が行われた。
この会議では、給食センター周辺地域の排水対策が特に議論の焦点となった。高橋好雄議員は、給食センターが位置するくぼ地における排水処理の不十分さが、将来的に水害を引き起こす可能性を懸念した。
具体的には、近年の豪雨により、町の水害リスクは増加しており、特に897ミリの降水量がある場合に、周辺地域に及ぼす影響は少なくないと指摘した。既存の排水路が新庁舎や給食センターの周囲を十分に排水できない可能性があるため、早急な対策が求められている。
町長は、給食センター周辺の浸水被害は確認されていないとし、浸水対策は新庁舎敷地における水処理計画に基づいて進めていると強調したが、住民の不安を解消するためにも説明が必要であると認め、住民に対する情報提供を行う意向を示した。
次に、自治体デジタルトランスフォーメーション(DX)推進計画に関する質問が行われた。直井美紀男議員は、デジタル化が進んでいる中で、町として具体的な取り組みが必要であると述べた。副町長は、デジタル化の必要性について職員の理解を深め、全庁的な認識を共有することが重要であり、今年度は研修を実施し、次年度の推進体制を検討すると答えた。
また、アフターコロナを見据えた施策についても言及され、町長は、デジタル化の推進や町の資源を活用した地域の魅力向上に力を入れるとし、住民が毎日安心して暮らせる環境を整える必要があると述べた。
さらに、搭載されたSDGsは、地域の課題を解決するための手段として重要であるとの認識が示された。SDGsを具体的な政策に取り入れることで、町民の協力を得つつ、地域の持続可能な発展に寄与することが期待される。
今回の質疑を通じて、塩谷町が直面している各種課題への対処と、住民の生活向上へ向けた努力が求められることが再確認された。