令和6年6月5日に開催された塩谷町議会の定例会では、地域医療や少子化対策といった重要な議題が取り上げられた。
まず、鈴木惠美議員は地域医療について質問し、特に塩谷町の医療体制の現状と今後の展望を尋ねた。塩谷町地域医療整備基金の設立により、医療体制の充実が目指される。一方、見形和久町長は、「現在の医療機関の体制を崩さない方向で進める。」と述べた。医師会との対話を重視し、これに基づく最善策を検討していく姿勢を示した。
次に、高橋好雄議員は少子化対策について具体的な施策の強化を求めた。塩谷町は固定的な施策から脱却し、より柔軟な対応が求められている。地域に若者が定住するための支援を検討しており、特に結婚支援策として、住居費を補助する新事業を開始した。町長は、「この取り組みによって、地域に若者が戻ることを期待している。」と語った。
また、デマンド交通についても質疑があり、今後のニーズに応じたサービスの改善が必要であるとされる。町の交通サービスの拡充を図り、高齢者の利便性向上を目指す。
さらに、学校のトイレ洋式化についての要望もあり、現在の洋式トイレ比率は約50%であることが報告された。教育長は「学校のトイレ環境を整えることも重要であり、今後の改善に努める。」と答弁。急務として子供たちが安心して学校生活を送れる環境を整える必要性が強調された。
最後に、町内の防犯対策についても取り上げられ、特に夜間の防犯灯の設置や監視カメラの設置による地域の安全性向上が図られていることが報告された。町長は、「安全なまちづくりを進めるために、引き続き努力していく。」と決意を表明した。これらの議論は、町の今後の方針や施策に大きな影響を与えるものと位置付けられた。