令和3年7月26日、塩谷町議会において第5回臨時会が開催され、重要議案が審議された。
主な議案には、令和3年度一般会計補正予算の専決処分や和解問題が含まれる。まず、町長の見形和久氏は、「本補正予算には、新型コロナウイルス感染症対策としてワクチン接種に必要な経費が含まれている」と説明した。この補正は、歳出に1412万4000円を追加し、予算総額を67億5143万4000円とするものである。
また、特に議論を呼んだのは、和解に関する議案である。議案第2号は、塩野谷農業協同組合に対する債務不存在確認請求に関連したもので、議員からは反対の意見が相次いだ。9番の橋本巖議員は、「和解案が町の正義を損ねる内容である」と批判し、過去の裁判記録が議会に開示されていない点とともに、町と農協側の交渉過程が透明性に欠けると指摘した。
賛成意見として、6番の篠原操議員は「和解によって町が受ける解決金465万円は、町民の信頼関係の構築につながる」と述べた一方で、部外者からの圧力を避けるためにも、今後の交渉過程の見直しが必要だとの意見も出た。
次に、議案第3号、令和3年度一般会計補正予算(第4号)についての審議も行われた。こちらでは、過去の不適切な支出に関連する908万6300円が国に返還されることが強調され、延滞金が発生する理由にも注目が集まった。この延滞金の計算方法とその透明性についてもさらなる説明が求められたが、町側の説明は不十分との意見が多かった。
結果的に、全ての議案は賛成多数で可決され、町は今後の対応を誠実に行うことが肝要であるとの結論に至った。議会の閉会により、町民への情報共有と透明性の確保が今後の課題として示された。