令和2年9月11日に行われた大田原市議会定例会では、新型コロナウイルス感染症への対策や市民の安全保障に関する重要な議題が取り上げられた。
最初に、新型コロナウイルス感染症に関する対策が議論された。保健福祉部長の村越雄二氏は、感染者が確認された場合の迅速な対応や、県と連携して差別をなくす努力が継続されると述べた。特に、感染者やその家族への誹謗中傷防止を目的とした「オールとちぎ宣言」が発表されたことを紹介し、広報活動を通じて市民に安心して生活してもらえるよう取り組む姿勢が強調された。
続いて、教育長の植竹福二氏が新型コロナウイルスが学校教育に及ぼす影響について説明した。市では臨時休業に伴う授業日を設定し、教育課程を再編成して進めることを明らかにし、児童生徒の学習面での格差を減らす努力が続けられるとのこと。特に、人権教育を通じて感染者への理解を促す取り組みが行われることが確認された。
また、地域経済支援としてのプレミアム付商品券に関しては、販売方法や対象店舗に関する具体的な情報が発表されたが、市民がより利便性を感じられるような販売方法が求められることが意見として上がった。特に、低価格帯のチケット設定や購入場所の多様化を提案する意見が見られた。
防災対策については、昨年10月に発生した台風19号の影響と、その後の復旧状況が報告された。市長の津久井富雄氏は、農業用施設や河川、道路等への復旧作業が進められている旨を説明し、地元企業との連携を強化しながら今後の災害対策に努めることを約束した。
さらに、大田原市ではカラス対策としてカラス専用ネットの配布が行われる中、その効果を得るための適切な使用方法の周知が鍵となる。産業振興部長の礒一彦氏は、カラスに関するさまざまな対策計画を進める必要があると述べ、また地元企業であるクロウラボやその製品の導入についても情報収集を進めていく意向を示した。
この定例会では、今後予想される感染症の再拡大や自然災害に向けて、市は引き続き専門機関や市民と手を携え、総合的な対策を推進することが求められている。