令和4年3月1日、大田原市議会は定例会を開催し、市長による令和4年度予算についての説明が行われた。市政運営において重要な位置を占める予算案は、議員との活発な質疑応答を通じて市民の理解を得る狙いがある。
津久井富雄市長は、令和4年度予算の概要を示し、重点事業として生活基盤の整備や教育支援、産業振興の取り組みを強調した。市道の整備を進め、公共交通の充実に向けた努力を続けると述べ、教育面では「GIGAスクール構想」を進行中であることを明かした。
また、市民の負担についても言及し、過去2年間の行財政改革の成果を踏まえ、令和4年度は新たな市民負担を求めないとしている。市長は「無理な負担を強いることは避けたい」との考えを表明し、引き続き市民生活に配慮した予算執行を進める意向を示した。
質疑の中で、星雅人議員は、過去の市民負担の増加を指摘し、「令和4年度予算編成において、どのように市民負担を軽減することができたのか」と質問を投げかけた。津久井市長は、透明な財政運営を行うことが、信頼関係の構築につながると回答し、市民目線を意識した施策を約束した。
続いて、髙瀬重嗣議員が関わる「親園地区の将来像」に関する質問では、交通整備の必要性が訴えられ、特に学校周辺における道路状況の改善を求めた。また、国体や関連するイベントについても、地域の活性化戦略の一環として支持される発言があり、具体的な施策への期待感も示された。
前田則隆議員は大規模地震に備えた対策について質問し、耐震化の状況を確認した。市の耐震化率や過去の震災での被害件数を示し、課題に対して迅速な対策を求めた。指摘を受け、県や国の援助を得ながら対策を進めていく可能性を示唆した。
このように、令和4年度定例会は市民参加型の形式を取っており、質疑を通じて市民の声が直接市政に反映される仕組みが強調された。議会の進行を通じて市長や議員の発言が、市民の生活に直結する施策にどのように影響を与えるかが引き続き注目される。