令和5年第1回大田原市議会定例会が、3月6日午前10時に開会された。
本定例会では、市長から提出された34件の議案と2件の陳情が審議される予定である。議会運営委員長の「本定例会の会期は本日から23日までの18日間とする」との報告を受け、全議員が異議なく承認した。さらに、会議録署名議員として新巻満雄議員と菊池久光議員が指名された。
日程第4では、髙瀬重嗣議員の辞職についての報告があり、議長は市長より辞職願が提出され、同日に辞職が許可されたと述べた。このため、民生文教常任委員長の欠員が生じ、新たに滝田一郎議員がその責務を担うことになった。議長は仮議長の選任を議長に委任することを提案し、無事に承認された。
議題の進行として、報告第1号から第3号までは市長の専決処分事項についてであり、相馬憲一市長が詳細を述べた。特に、交通事故に係る損害賠償の決定や文化財保護条例の改正案については、議員から活発な質疑が交わされた。
続く議案では、相馬市長が議案第1号の大田原市副市長選任について説明し、全議員が賛成する中で議案は可決された。この他にも監査委員の選任等、いくつかの人事案件が連続して上程され、いずれも議会の同意を得る形で進行した。
市長は続けて、令和5年度の予算案に関する説明を行い、一般会計の当初予算額は前年度比1.8%増の315億7,500万円となる見込みであるとした。この予算案には、経済支援や生活支援の重要性が盛り込まれており、新型コロナウイルス感染症対策など市民生活の安定に向けた施策が必要不可欠であると強調した。
また、特にロシアのウクライナ侵攻や円安の影響を受けた物価高騰への対応が求められる中、持続可能な財政基盤の確立へ向けた取組みの重要性も再確認された。市民生活が直面する課題への関心を集め、議員からも具体的な質問が相次いだ。
今後、議案に対する質疑や討論は続くが、議会の運営が円滑に進むことが期待される。次回は3月8日午前10時から、本会議を開く予定とされている。