令和2年第2回大田原市議会定例会が開かれ、主要な議題が審議された。特に注目を集めたのは、敬老会事業費補助金の見直しと黒羽刑務所跡地利用に関する議論だ。
敬老会事業費補助金については、現行の75歳以上の対象者に1人3,000円が支給されていたが、来年度からは対象年齢を1歳ずつ引き上げ、最終的には80歳以上となる見込みだ。補助金は1人当たり2,000円に減額される。議員は、この変更に関し、地域の考慮や助成を支持する声があることを強調した。市は、敬老会事業の意義を認識し、引き続き支援を行う方針だという。
また、黒羽刑務所の跡地利用については、施設撤去後の活用方式が論じられた。市は国との調整を進め、地域住民からの意見を反映させるとともに、新たな業種の誘致に向け、魅力的な土地活用を検討する意向を示した。特に、黒羽地区の商業利用に期待が寄せられている。
「空き家対策」では、無断で放置された空き家の管理について、区長会との連携による情報共有や啓発活動を進める必要性が指摘された。市は、適正管理の条例を周知し、地域の放置空き家問題に取り組む姿勢を明らかにした。
土地改良事業に関する質疑も行われ、進捗率を確認した。市としては、今後も農業振興のため、圃場整備を継続すると約束した。
さらに、いちご一会国体の開催を見据えた特別な施策が検討され、選手の育成や競技力向上に関連する施策が重要視された。スポーツ施設の整備は急務となっており、地域の協力を要請する意見も聞かれた。