大田原市議会の令和元年第5回定例会が12月10日、午前10時に開かれた。
市長の津久井富雄氏は、報告第11号及び報告第12号について、地方自治法に基づく専決処分事項の報告を行った。報告内容に関し、津久井氏は「市道薄葉44号線の損害賠償およびポッポ農園でのミニSLの脱線事故についての和解を報告します」と述べた。この2件において、議会は詳細な質疑を通じ、事故の原因とその対策について確認を行った。
特に、ミニSLの脱線事故に関しては、事故後、運転手などが病院に運ばれたことや、重心がずれて脱線した可能性があることが説明された。産業振興部長の村越雄二氏は事故の詳細について、「4両編成で、4両目に乗車した家族4名が横転し、軽傷を負った」と説明した。事故熟知者によると、「老朽化した機材の扱いや、線路との設置状況が問題視されました」とのことである。
さらに、名誉市民に俳人の黒田杏子氏を推挙する議案第84号が上程され、議会は全員賛成でこれを承認した。市長は「黒田氏の功績を讃え、推挙を通じて市の芸術文化の振興につなげられれば」と期待を寄せた。
議案第82号、第83号と続く令和元年度一般会計の補正予算についても説明され、その概要として商工団体事業支援資金の貸付や、豚コレラ感染拡大防止のための経費が含まれることが確認された。財務部長の後藤厚志氏は「これらは緊急を要する経費であり、補正額は10億5,830万円に上る」と発言した。
また、陳情第11号の市町村規約の変更についても協議され、地方自治法に基づき追加日程として、監査委員の選任が議題に上がった。市長は「市へ多大な貢献をなされた方に対し、敬意を示したい」と強く述べ、その選任に関して議会の承認を求めた。最終的に、全議員の賛成を得て、引地達雄氏が新たな監査委員として選任されることが決定した。
会議は12月12日にも続く予定であり、今後の進展が期待される。