令和5年第1回大田原市議会定例会が3月9日に開かれ、多くの議題が討論された。議会では特に、ゼロカーボンシティ宣言や大田原マラソンとのコラボレーションが注目された。
初めに、ゼロカーボンシティ宣言に関連して市民生活部長の松浦正男氏が発表を行った。市は2020年にゼロカーボンシティを宣言し、2030年に温室効果ガスを46%削減する目標が示されている。令和4年度中には排出量を25.8%削減し、目標を達成したと報告し、さらに取り組みを強化する必要性を強調した。特に、太陽光発電やマイクロ水力発電の導入が進められ、今後は市内での再生可能エネルギーの利用拡大が期待される。
次に、櫻井潤一郎議員が大田原マラソンに対する質問を行った。今大会は令和5年11月23日に開催され、新しいコースの公認申請が進められている。教育部長の大森忠夫氏は、参加者数を増やすために、コース設定の工夫や市民の期待に応える企画を検討していると述べた。特に、参加者の声を考慮した新しいイベントの募集などが検討されている。
保育士の配置基準に関する質問では、保健福祉部長の益子敦子氏子が市内の保育士配置状況を説明した。大田原市は現在、配置基準を上回る人数を確保しており、保育環境の充実を図っているが、国の基準が改善されるべきだとの意見が多く寄せられている。今後、補助恋人の支援を通じ、職員の負担軽減を目指す方針が示された。
また、名誉市民の勝城蒼鳳氏の逝去に関して、市民の追悼展示が行われることが発表された。市政からの正式な弔意については市葬の実施は考えていないものの、追悼の意を表し、作品展示を通じて市民に功績を伝える取り組みが進められている。
さらに、令和5年度予算においては、コロナ禍を乗り越えた地域活性化の施策が重視され、多数の団体への予算が増額される見込みとなった。市長の相馬憲一氏は、今後の財政の動向を注視しつつ、さらなる支援を行う姿勢を示している。