令和3年度の那須塩原市議会定例会が開催され、市政運営の方針が議論された。新型コロナウイルス感染症対策を中心とした施策が優先されるとともに、持続可能なまちづくりの重要性も再確認された。
市長の渡辺美知太郎氏は、2022年度を見据えた新型コロナ対策として、観光・飲食業界を支援するための新たな施策を提案した。特に、プレミアムつき共通商品券や宿泊事業者への支援金の早急な実施を強調した。これらの施策は、依然として厳しい経済状況にある観光業や飲食業を救うために必要不可欠と位置づけられている。
一方で、代表質問では相馬剛議員が新型コロナウイルスの影響について言及し、市民生活の変化や地域経済の影響を訴えた。市長は市民の生命と経済を守るためのバランスの重要性を述べた。特に前回の緊急事態宣言から今も続く影響については、「市民の健康を守るための活動と同時に、経済活動を支援しなければならない」との力強い意志を示した。
さらに、那須塩原市は地域の企業誘致を進めており、那須高林産業団地において複数の企業が内定したことも報告された。具体的な企業名はまだ公表できないが、プラスチック関連の企業が含まれているとの情報がある。企業誘致は市長、自らの重要な施策の一環として進められており、今後の成長が期待される。
また、未来型の社会を見据えた分散型のまちづくりにおいては、市が進める「那須野が原グリーンプロジェクト」が大切な位置づけにある。このプロジェクトは地域の再生可能エネルギーの活用を模索し、地域の自立を促進し、持続可能性の高い社会構築を目指すものであるとされた。
市は、新型コロナウイルスワクチン接種についても、準備が整っているとの見解を示し、一括ワクチン接種の運営体制を継続的に見直すことが重要とされる。市民が安心してワクチンを接種できる環境が整うことで、地域の収束が期待される。
このように、那須塩原市は新型コロナウイルス感染症の影響ゼロとするための推進を図ると共に、持続可能なまちづくりの実現に向けた取組を強化している。