令和3年2月26日、那須町議会は第2回定例会を開いた。議長の池澤昇秋氏は、全県で新型コロナウイルス感染症の感染者が急増する中、感染対策として窓を開放し、手話通訳者を配置したことを報告した。
本会議では、町長の平山幸宏氏が施政方針及び令和3年度予算案を説明した。町長は「新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、町民の安全安心を第一に考えた施策を推進する」と強調した。特に、子育て支援や教育環境の充実に注力すること、観光業の回復に向けた取り組みを進めることが述べられた。
具体的には、新たな働き方として注目されている「ワーケーション」や「サテライトオフィス」の誘致を通じ目指すまちづくりが計画されている。町は、地方から東京圏への一極集中を防ぎ、さらなる定住促進に努める意向を示している。
また、プランの初年度として、新型コロナウイルスの影響を受けた施策に対しても積極的な対応が求められている。今年度の予算案は、127億5,500万円で昨年度比5％減となるが、これは新型コロナの影響が大きいとされる。
特に、議会では人権擁護委員候補者の推薦に対する議案が3件提出された。これについての質疑応答は滞りなく行われ、いずれも原案通り同意された。さらに、選挙に関する条例も可決され、選挙運動の公費負担についての新たな規定が設けられた。
意見が分かれたのは「那須町互いに思いやる条例」について。町民が互いに思いやりを持って接することを促す趣旨が多くの議員に賛同を受けましたが、具体的な適用範囲については慎重な意見も見られた。
教育関係では、ICT教育に関する新たな取り組みや、保育園の民営化など、今後の教育環境の整備についての議論も展開され、質の高い教育提供に向けた具体策が求められました。