令和3年3月、那須町の議会定例会が開かれ、多くの重要議題が話し合われた。
特に注目を浴びたのは、高齢者福祉に関する計画及び行財政改革である。竹原亞生議員が提起した高齢者福祉計画は、急速に進む地域の高齢化に対応したもので、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮した詳細な施策が求められている。
竹原氏は「那須町の高齢者割合は40%を超え、感染症が及ぼす影響に対する対応策が不足している」と問題提起を行い、保健福祉課長の森繁雄氏は、国の指針に基づき介護事業所が感染症発生時の備えをすることの重要性を強調した。その中で、介護事業所への支援体制整備が進められるとの答弁があったが、竹原氏はさらなる具体的支援策の提案を求めた。
また、行財政改革推進プランに関連して、経常収支比率改善の難しさや新たな施策の導入についても言及された。特に、竹原氏は「法人税や地方創生に依存しすぎている現状には疑問が残る」と指摘した。
平山町長は、自身の政権運営に関する評価を述べ、率直な意見を求める町民の声を受け止めて施策に反映する意向を示した。また、「新型コロナウイルス対策は引き続き最優先事項であり、支援策の見直しを行う」と述べた。
次いで、竹原氏は地域包括支援センターの増設計画について質問を行い、今後の支援体制の強化に期待を寄せた。特に、相談対応の充実や見守り体制の強化が今後の課題となる。
最後に、地域の防災対策や医療体制の整備についても話題に上り、災害時の対応策と普段からの備えの重要性が強調された。また、演壇に立った高橋輝議員は、光害や飲食店への支援策についても質問し、地元商業の盛んな活動に対する意識の必要性を訴えた。
那須町の現在が問われる中、議会は市民の声を率先して観察し、今後の課題に対する適切な解決策を見出すよう努めることが求められている。議会は、町民の生活向上のための施策を定め、それを確実に進めることである。