令和3年第2回那須町議会の定例会では、町政運営や予算編成についての基本方針が議論された。
町長の平山幸宏氏は、施政方針の中で新型コロナウイルスワクチン接種の計画を強調した。特に、高齢者への接種が4月中旬から開始されることに触れ、「集団接種での対応を考えており、対象者、支援方法については担当課とともにシミュレーションを進めている」と述べた。
また、平山氏は、医療機関の支援についても言及した。議員からは、医療機関の充実や新しい生活様式に関連する遠隔診療の利用促進に関する質問があり、町長は高齢者が多く住む那須町において医療の重要性を強調。「近隣の病院と協力し、地域医療を充実させていきたい」と述べた。
さらに、定住促進を目指したまちづくりが提案された。議員からは、「サテライトオフィスの誘致や若者向けの集合住宅の建設を通じた人口増加の目標」に対する質問があり、町長は「ワーケーションの推進や企業のトップセールスを通じて魅力的な住環境を整えれば、人口増加につながる」との見解を示した。
子育て支援に関しては、薄井博光議員が学童クラブの時間延長に伴う保護者からの意見を指摘し、町長は「子育て環境の改善に向けた施策を進めていく」と応じた。
その後、予算審査特別委員会が設置され、予算議案の詳細な審査を行うことが決定された。この定例会を通じて、町政の透明性と町民の声を反映した施策の展開が求められており、多様な意見を取り入れた上での迅速な実行が期待される。