令和5年3月9日に開かれた那須町の定例議会では、施政方針や予算編成についての質疑が行われた。
質疑の中で町長の平山幸宏氏は、子育て支援の一環として、不妊治療支援制度を整備する計画を強調した。具体的には、不妊治療を受ける方々やその雇用主に対し、日額1万円の支給を行う方針を説明。また、妊婦に対しては、妊娠8ヶ月で5万円、出産時にさらに5万円を支給する施策を進めると伝えた。
町長は子育て世代の経済的負担の軽減に関しても言及し、給食費の負担軽減が検討されることを明らかにした。「予算の範囲内でできる限りの支援をしていく考え」と述べた。
また、畜産振興事業についても質疑が行われ、平山町長は「乳用雌牛や肉用牛の導入に対する助成金支給を継続する」とし、農家の支援に全力を挙げる姿勢を示した。農業の現場では、コスト高騰が深刻な課題となっていると認識しており、国や県との協力が重要であると強調した。
さらに教育分野では、ICT活用における教師のスキル向上について、平山町長は「教師のスキルアップが必須であり、那須町が教育の先進地としてリーダーシップを取って進める」と発言。地域全体で教育環境を充実させる必要性があると述べた。教育機関との連携を強化し、将来の教育に対する期待感を示した。
このように、那須町の議会は子育て支援や畜産振興、教育分野への高度な取り組みを再確認した。予算案は今後、予算審査特別委員会に付託され、詳細な審査が予定されている。