令和6年2月29日、那須町議会では町政運営と予算編成に関する総括質疑が行われ、多くの重要事項が議論されました。その中でも、来年度の町制施行70周年に関する記念事業が特に注目を集めています。町長の平山幸宏氏は、70周年を祝う多彩な記念事業を計画していることを報告しました。ロゴマークの募集や、九尾まつりを含む様々なイベントの実施を考えているとのことです。特に、11月には「NHKのど自慢」に代わり「BS日本のうた」が実施される予定で、地元中学生による落語や小学生の劇団公演も検討されています。さらに、地域からのイベント開催の相談を受け付け、町全体を巻き込んだお祭りを目指すと強調しました。
また、保育環境の充実が重要なテーマとして挙げられました。具体的には放課後児童健全育成事業の充実が求められている中、黒田原小学校内に児童クラブを増設する計画がありますが、他の小学校への増設については現段階では見通しが立っていないとのことです。町長は、民間企業の参入を期待し、今後の動向を見守る姿勢を示しました。
さらに、ゼロカーボンシティ宣言についての質疑も行われ、町が省エネルギー化推進に向けた取り組みを進める方針を披露しました。具体的には公共施設の省エネ化や、森林環境譲与税を活用して二酸化炭素排出削減に取り組む意向が示されました。これらの施策は、持続可能な町づくりを目指すものであり、関心を寄せる町民も多いと考えられます。
予算については、今年度の6億円規模の減収が見込まれていることが述べられ、これに対する対策や経費削減策についても議論が行われました。経常収支比率の悪化が懸念される中、職員数の見直しや新たな収入源の確保に向け、地域経済の活性化を目指す姿勢が見受けられました。
最後に、災害対策についても質疑が行われ、能登半島地震の教訓を受けた具体的な対応策について説明がありました。地域における防災活動の強化が求められ、学校や地域団体との連携を進めることが重要視されています。進行中の自主防災組織の設立を促進することで、より多くの市民が防災意識を持つことが期待されています。