令和3年第2回那須町議会定例会が3月17日に開かれ、予算案の審議が行われた。
今回の会議では、那須町の2021年度一般会計予算を含む全8件の予算案が主要な議題となった。
小野曜子議員は、新型コロナ感染症に関する痛烈な反対討論を展開した。地方都市である那須町は特に国の対策に依存していると指摘し、国の無策を批判。
「コロナ対策のためには、徹底的な検査の拡大が必須」と述べ、具体的な施策を求めた。
一方、賛成意見を述べたのは木村秀一議員である。彼は、持続可能なまちづくりの観点から、那須町の予算編成を評価。「観光振興や防災、福祉、子育て支援など、バランスの取れた予算である」と強調。
続いて審議された予算案は、特別会計の国民健康保険や後期高齢者医療、介護保険など、いずれも議論が分かれた。国民健康保険特別会計予算については、小野曜子議員が反対討論を行い、保険税の重さを指摘。「特に子育て世代には重い負担がのしかかっている」と訴えた。これに対し、賛成派からは「町民の健康を保障するための必要な予算」との意見があった。
後期高齢者医療特別会計予算では、小野議員が「医療費窓口の負担増が高齢者に重くのしかかる」と懸念を示したが、賛成意見では、町の健康福祉施策にとって不可欠であるとの意見が支配的であった。
また、議題の最後に、請願・陳情に関する報告が行われ、妊産婦医療費助成制度の創設を求める意見書は原案通り採択された。
平山幸宏町長は、すべての予算案が可決されたことに感謝を示した。予算執行にあたっては、「新型コロナ対策に万全を期すとともに、那須町振興計画を着実に進める」と述べた。