令和2年の那須町議会定例会が行われ、主にGIGAスクール構想と循環型社会の構築についての議題が挙げられた。
初めに、GIGAスクール構想に関し、田村浪行議員がICTを活用した教育の重要性を訴えた。具体的には、文部科学省の政策に基づき、1人1台のIT端末が整備され、双方向的な学びを実現することが強調された。「子供にIT環境を等しく提供することで、家庭の経済状況に関係なく、学びの機会が拡充される」と田村議員は述べた。教育長の平久井好一氏は、教職員にタブレットを配布し、ICTを使った授業づくりに向けた研修を実施していると報告した。特に、「教師自身がICTを操作できることが効果的な授業につながる」との見解を示した。
次に、循環型社会の構築に向けた取り組みについても議論された。田村議員は、「廃棄物の減量化と再生利用」が重要な施策であることを訴えた。町長の平山幸宏氏は、町広報を通じて、食品ロスの削減やリサイクルの重要性を啓発していると述べた。「レジ袋の有料化により、マイバッグの使用が定着してきた」「また、ゼロカーボンシティーを宣言したことは、環境保護にもつながる」と強調した。
さらに、不登校の児童生徒に対する支援や、障害を持つ子供たちへのICT活用についても言及された。教育長は、「経済産業省の事業に参加し、AIを活用したオンライン学習ソフトを導入しており、多様な子供のニーズに対応する計画である」と話した。また、「特別支援を必要とする児童生徒には、適切な教材と機器を用意し、個々の特性に応じた支援を行う方針である」と説明した。
情報モラル教育に関しては、学校教育課長の鬼澤努氏が「家庭と連携し、子どもたちに対する有害情報の対策が急務である」と述べた。全国的な問題として、ネット上のトラブルも危惧されている。
最後に、再生可能エネルギーの活用についても言及された。町がゼロカーボンシティーを目指す中、環境廃棄物処理等に重点を置き、具体的な実行策が求められている。町長は「早急な具体策を実施しない限り、目標は達成できない」との認識を示した。那須町の今後の活動に期待が寄せられている。