令和4年12月2日、益子町議会第28回定例会が開催された。議題では、重度心身障害者医療費助成の過払い問題や道路整備、図書館建設、ヤングケアラーへの支援体制についてが取り上げられた。
直井議員は冒頭の一般質問で、サッカーワールドカップの話題を振り、自身の質問へと進む。最初に重度心身障害者医療費助成の過払いについて問うた。広田町長は、過払いの発生を深くお詫びし、88名に対して合計251万1,278円の過払いがあったと報告。また、再発防止策として、助成額の計算を二重チェックする体制の改善を約束した。直井議員は制度の不備を指摘し、県への指導を求める声を上げた。
次に、道路整備事業について議論が展開された。直井議員は町道の整備の優先順位や評価基準の改善を求め、広田町長は今年度の点検対象や道路整備指針の見直しを説明。特に、住民の理解や協力が不可欠であるとの認識を示した。
図書館建設についても、あらためて委員会が設置され、建設のプロセスと方向性について広田町長が説明。住民からの意見を反映しながら、基本計画の策定を進める意向を明らかにした。
さらに、近年増加しているヤングケアラーへの配慮も重要なテーマとなった。直井議員は、県の実態調査に基づいてヤングケアラーの存在を把握すべきであるとの意見を述べ、学校や地域全体での連携による支援体制の構築の必要性を訴えた。町長は、現在のところ特別な事例は把握していないが、今後の支援体制の強化に努める考えを示した。
これらの議論を通じて、益子町は地域住民に対する行政サービスの向上を目指し、情報の透明性や住民の参加意識を高めていく意義を再確認する場となった。