益子町議会は、令和4年6月に定例会を開き、重要なテーマについて議論を行った。特に図書館建設については、町長の広田茂十郎氏が方針を示し、町民の多くが長年図書館の設置を要望してきた経緯もあり、その社会的役割が大きくクローズアップされた。
図書館は単なる情報収集の場所ではなく、教育や地域交流の中心として機能する可能性を秘めている。町長は、既存の施設を改修して図書館の役割を果たす案を提案したが、町民からの意見や要望を聞き取りながら更なる議論が必要であると述べた。予算面でも、図書館整備には約15億円が見込まれ、一部国の補助金が期待されるが、決して満額が保証されるわけではなく、慎重な対応が求められる。
また、遊休農地の問題も取り上げられた。町内では高齢化や後継者不足が進行しており、農業人口の減少が遊休農地の増加を招いている。町長は新規就農者の育成と支援を強調し、遊休農地の利用促進を図る方針を示した。特に、地域おこし協力隊による支援や農の学校の推進が、その対策に寄与すると期待されている。
加えて、農業資材や燃料費の高騰の影響も大きく、国の支援策を注視しながら、町としても早急に支援を検討する必要がある。土地改良区への支援も重要であり、高齢化が進む中、公共事業として農業基盤を支える観点からのさらなる支援策が求められている。
一方、高齢者の見守りにおいては、緊急通報装置や訪問による安否確認の仕組みが整えられ、町は支援策を継続している。子供たちの健康維持や視力管理についても、デジタル機器の普及率を踏まえた情報モラル教育が重要視されており、タブレット端末の利用状況やトラブル対策も検討されている。これにより、より良い教育環境の構築を目指している。
さらに、企業誘致については、内需と外需の両方に目を向ける戦略が求められ、町内産業の活性化と同時に雇用の場を創出する必要があるとされている。特に、20代から30代の若年層の雇用機会を増やす取り組みが急務であり、今後の盛んな企業誘致活動が期待される。