令和2年10月15日、泉大津市議会第2回臨時会が開催され、重要な議題が多数上程された。特に、泉北水道企業団の解散に関する協議は多くの議員から意見が寄せられた。
市議会の議長である池辺貢三議員は、開会に際し新型コロナウイルス感染予防のための換気や座席間隔の確保について言及し、「全員の出席をいただきましたので、令和2年泉大津市議会第2回臨時会は成立いたしました」と述べた。
南出賢一市長は、議会招集の挨拶の中で、泉北水道企業団の解散及び財産処分に関する議案が重要である旨を強調し、議員には慎重な審査をお願いした。
本日の議題の中でも、特に泉北水道企業団の解散に関して、支持と反対の意見が分かれた。貫野幸治郎委員長が議案第54号について報告した際、賛成意見として「泉北水道企業団の解散は、広域水道事業の持続可能性に配慮したもので、安心・安全な水の供給体制を維持するためには必要」と述べた。
一方、反対意見も数多く表明された。森下巖議員は、「泉北水道企業団の解散は信太山の浄水場の廃止につながり、災害時の水源確保のリスクが高まる」と主張した。同様に、中村与志子議員や谷野司議員も、水道企業団の解散に対する説明責任が不十分であると指摘し、十分な市民参加が必要であると訴えた。
結果的には、議案第54号は賛成少数で否決されることとなった。これに関して、議会は市民の生命に関わる水道事業がこのままでは危険であるとの意識を共有し、議論を続けていく必要があるとの意見が多くの議員から出た。
その後、専決処分報告の件についても議論が進み、損害賠償の額の決定についてと、令和2年度泉大津市病院事業会計補正予算案がそれぞれ全会一致で承認された。
南出市長は閉会の挨拶において、議会の慎重な審議に感謝し、災害時の水確保に関する方策を更に研究することを約束した。泉大津市での水道事業の将来には、市民と議員とのオープンな対話が重要であることが改めて確認された。